5分には17中島の右ロングスローから5田中が相手GKのビッグセーブに防がれるヘディングシュートを放つなど、立ち上がりはデュエルに勝る矢板中央が押し込む展開に。ただ、國學院栃木は相手がハイラインを敷くことによって生まれる背後のスペースを耐えつつも狙っていた。そして迎えた13分、芸術点高き先制点が生まれる。
國學院栃木はオフサイドで得たFKを5貴船が縦に入れると、8池葉がダイレクトヒールで前に送り、降りてきた13高橋力駆がこれもダイレクトで落とすと左サイドへループしながらフリーラン。この一連の動きを見ていた7髙橋遥希はさらにダイレクトでその外を疾走し始めた23渡辺の前に広がるスペースに流し込みカウンターへ移行する。
矢板中央 vs 國學院栃木(写真=田原豊)
その23渡辺は15メートルドリブルした後、ペナルティーエリア内へと侵入する13高橋力駆にリターンパス。追いすがる矢板中央DFを置き去りにしてペナルティーエリア内に入った13高橋力駆が折り返したラストパスに最後は自陣右サイドから50メートル以上走ってきた10斎藤がフリーで押し込んで先制。この間15秒足らず。國學院栃木は全国でも堅守で知られる矢板中央を完全に崩してみせた。
これで試合の様相は一変。その後もテンポよくパスを回しながギャップを狙う國學院栃木に対し、全くリズムをつかめない矢板中央という時間がしばらく続く。すると22分、矢板中央ベンチが早くも動く。MF17中島から8石塚遥真(3年)、FW18加藤から11朴大温(3年)と2人を交代。これによりこれまで動きが重なり気味だった5田中、7平野にサイドに開く動きと前線に入り込む動きが出るようになった矢板中央は、早くも25分には右サイド7平野のクロスからFW11朴が枠内ヘディングシュートを放ち反撃を開始。
▽第103回全国高校サッカー選手権栃木予選
第103回全国高校サッカー選手権栃木予選