9分にはゴールから約20mの距離からMF6松木汰駈斗(3年)が直接FKを狙うと、19分には右サイドのFKがファーサイドに流れたところからDF5吉岡翼(3年)のクロス。これにDF2柿本陽佑(3年)が左ボレーで合わせた。その後もFW9田坂大知(3年)がスピードを生かしゴールに迫った。
劣勢の青森山田も28分にこの試合1本目のCKを獲得。ショートコーナーからのクロスにニアで合わせた小沼がヘディングシュート。なかなかチャンスを作れない青森山田だったが、それでも無失点で切り抜け前半を終えた。
歓喜の 高川学園
後半立ち上がりにポスト直撃のピンチを凌いだ高川学園は47分、この日最初のCKを獲得すると満を持してトルメンタを発動。しかし、これを囮にニアサイドに下でパスを繋ぐと、柿本が左足でシュート。これは左ポストを叩いたが、折り返しを大森が頭で押し込みゴールネットを揺らした。
試合も終盤に入り、ボールを持てる時間も増えた青森山田だったが、相手ゴールをこじ開けることが出来ない。そんな中、高川学園は俊足のMF27行友祐翔(3年)を投入。するとその行友が左サイドを単騎で突破。ボックスに侵入したところで倒されPKを獲得した。この大事なPKを大森が冷静に沈め、リードを2点に広げた。
これで追い込まれた青森山田も76分、ボックス左をMF7川口遼己(3年)が縦にドリブル突破し中へ。FW9石川大也(3年)がスルーした後ろでフリーになったMF26麓萊凜(2年)がダイレクトでゴール右にシュートを突き刺した。
1点差に詰め寄られた高川学園だったが、同点ゴールは許さず。前回王者を見事に破り初戦を突破した。
(文・写真=会田健司)
▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会