後半途中から守備ラインを4人に変更して応対していた桐光学園は、サイドを起点に攻め込む頻度を高めた。そうして32分、中央やや右の22メートル付近でFKを獲得すると、陶山が5枚の壁を巧みに通過する見事な球筋のシュートを放った。ゴール左上に決まったかに見えたが、GK蝦名理音(2年)がジャンプしながら右手を伸ばしてセーブ。絶体絶命の危機を救った。

 これで逃げ切った前橋育英が強豪を倒して6度目の栄冠を獲得。指揮を執った櫻井勉部長は「午前の試合で0-1のリードを許した後、PKを取られて2失点目のピンチになりましたが、蝦名が止めてくれたおかげで同点にすることができ、何とか決勝に進めました」と横浜創英(神奈川)戦での出来事を説明し、守護神に感謝した。

                

(文・写真=河野正)

▽横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会
横山杯第25回全国ユース招待サッカー大会