前日行われた3回戦・川和戦では慣れない土のグラウンドで、1-0という緊迫した試合内容に目に見えない疲労が蓄積。さらにこの日はスリッピーなピッチ状況の中で市立幸の鋭い出足に手を焼いた慶應義塾。しかし、31分、MF7青木寛将の左サイドからの折り返しをペナルティエリア内で受けたFW9柴田悠貴が背後から倒されPKを獲得すると、これを自ら決めて先制。「僕のPKでチームはイニシアチブを握ることができてチームが良い流れにアジャストしていった」という柴田の言葉通り、ここから慶應義塾が流れるようなパスサッカーを展開し始める。直後の33分にはDF4中村麟のシュートのこぼれ球を青木が押し込み、良い流れを後半へと持ち込む。
反撃に出たい市立幸は後半立ち上がりの43分にFKを獲得し流れを引き寄せにかかるが、慶應義塾の勢いは止まらない。53分には左サイドからポケットに侵入した柴田のシュート気味のパスをファーサイドに滑り込んだFW10河島礼央が流し込み3点目。58分には、川島の折り返しを柴田がダイレクトで合わせると最後は途中出場のFW14由井要が74分にダメ押しのゴールを決めゲームを締め括った。市立幸はGK1小野寺信穏が渾身のセーブを見せ、FW10山下步悠ら攻撃陣が一矢を報いにかかったが、ゴールは遠かった。
▽令和7年関東高校サッカー大会神奈川予選
令和7年関東高校サッカー大会神奈川予選