日大藤沢 vs 厚木北

 立ち上がりからしっかりとパスを繋ぎ、攻撃を組み立てる日大藤沢。一方、2年前の準決勝で日大藤沢に関東大会出場の道を絶たれリベンジに燃える厚木北は、集中した守備で相手に決定機を作らせず、ボールを奪うと素早く前線に繋ぎ、FW10上更家晴希を軸にした攻撃陣の推進力でゴールに迫る。21分には3本のCKから先制を狙うが、日大藤沢の強力なブロックで形を作らせてもらえない。試合は膠着したまま時間が経過、前半をスコアレスで折り返すかと思われた39分、ミドルゾーンでボールを保持したFW9有川啓介が相手DFの壁を「フィーリングというか感覚で、想像以上に上手く運べた」ドリブルで突破、最後はキッチリと逆サイドを狙って先制、前半を折り返す。

 何とか試合を振り出しに戻したい厚木北だったが、後半さらにパスが繋がり出した日大藤沢の分厚い攻撃に苦戦、それでもキャプテンのDF5木村志夢を中心に身体を張って追加点を許さない。しかし、63分,ペナルティエリア手前で仕掛けたFW11村上滉を倒してしまいFKを献上。キッカーのDF4榎本来輝の右足から放たれたボールは綺麗な放物線を描いてゴールネットを揺らし、日大藤沢がリードを広げる。榎本は「2点目を取れればチームとしても(士気が)上がるかなと思って、もう打つしかないと決めていた。そこで相手の足も止まったりしたので,そこから複数得点を積み重ねることができた」と試合後に振り返る。するとここからギアが上がった日大藤沢は、69分にはカウンターから右サイドを駆け上がったDF13阿久津悠真の折り返しをゴール前で受けた有川が「ニアに入って行ったらボールが来た。トラップしたら反転して打つだけだった」と泥臭く決めて3点目。さらに直後の72分には前線でロングフィードを足元に収めたMF10 岩藤利龍がカットインから豪快に決めて4-0。厚木北も終盤の76分に1点を返すものの、時すでに遅し。日大藤沢が準々決勝に駒を進めた。

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▽令和7年関東高校サッカー大会神奈川予選
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