エンドが変わった後半も先取点を狙う日大藤沢は分厚い攻撃を次々と仕掛け、ゴールをこじ開けにかかるが、市立橘も集中を切らさずに対応し、試合は尚も膠着を続ける。しかし、57分、市立橘はミドルゾーンでボールを奪ったFW11髙橋陽が右サイドに開いたMF8田中龍之介に預けると、さらにタイミングよく右サイドを駆け上がった桐原へそのボールを展開。桐原は「(ゴール前に)スペースがあったので誰か走ってくれるかなって思った」クロスを入れるとそのスペースに走り込んできたMF7鈴木聖成が「クロスが来るって信じて長い距離を走り込んだ。決まってよかった」と豪快にネットを揺らした。「カウンターは狙っていましたし、カウンターに入ったら必ず右と左にサポート入ってゴールを奪いに行けっていうのは言っていた」という狙いがハマったゴールに森谷監督も「よく苦しい中でもパワー出してくれた」と喜んだ。
思わぬ形でビハインドを背負った日大藤沢もここから猛反撃に出るが、「1点取ってどうなるのかなって思っていた。自分たちとしてはずっとハーフコートまで押し込まれることが1番キツかったので、放り込んで来てくれて運が良かった」という鈴木(宥)の言葉通り、持ち味が消え短調になったことで,流れが市立橘にシフト。結局,最後まで集中を切らさなかった市立橘が逃げ切り、関東大会の代表権がかかる準決勝に進出を決めた。
▽令和7年関東高校サッカー大会神奈川予選
令和7年関東高校サッカー大会神奈川予選

