迎えた後半。2枚替えで局面の打開を図った日章学園に対し、佐野日大は数的優位を生かして攻勢を強める。3列目のMF福本星月(3年)も果敢に高い位置を取り、積極的にシュートを打ち込む。惜しくもゴールには繋がらなかったものの、完璧に流れを掌握して優勢に試合を進めた。

 ただ、肝心のゴールはどちらにも生まれない。なかなかスコアが動かず、誰もがPK戦を覚悟し始めた最終盤だった。67分にFKのこぼれ球を拾ったところから佐野日大は2次攻撃を仕掛けると、MF齋藤芹(2年)の右クロスにMF永井咲翔(3年)が反応。日章学園のGK西森和浩(3年)がなんとか弾いたものの、こぼれ球をキャプテンのCB大垣拓海(3年)が押し込んで土壇場でリードを奪った。

 その後は日章学園の猛攻を仕掛けられたものの、集中力を切らさずに対応。最後まで虎の子の1点を守り切った佐野日大が2回戦進出を決めた。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和7年度全国高校サッカーインターハイ(総体)