湘南工大附 vs 桐蔭学園

 37分には、左サイドのMF7松居聖那がドリブル突破から折り返し、ゴール前の混戦をMF19吉本翼が押し込んで追加点。松居は「守備から入るのがチームの決まり。前半を0で抑えられれば、ほぼ勝てるってみんな思ってた」と語る。滑るピッチでも“攻撃は守備から”を体現するように、球際での一歩が早く、セカンドボールの反応でも湘南工大附を上回った。

 桐蔭学園は、後半開始早々の42分にも湘南工大附のビルドアップを高い位置で奪い、FW24渡辺啓太郎が落ち着いて3点目を沈める。「相手の縦パスを狙ってたんで、上手く狙い通りに、いい時間帯に取れた」と渡辺。ベンチからは「2-0が一番危ないスコア」と声が飛び続けていたが、その懸念を吹き飛ばす完璧なタイミングでのダメ押し弾だった。

 一方で、3点を追う湘南工大附も意地を見せる。パスをつなぎ、狭い局面でも粘り強く打開。後半はFW10前田陽平やMF18米倉大晴が幾度もエリア内に侵入した。だが、桐蔭学園の守備陣がそれをすべてはね返す。

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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
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