キャプテンDF5横山優雅は「前が怪我人も多いので、後ろは絶対0で抑えようと。きつい時間もあったけど、粘り強くやれた」と胸を張る。雨で滑るボールをものともしない集中力。体を投げ出すブロック。守備の強度こそが、桐蔭学園のアイデンティティだった。

 試合後、八城修監督は「負けたら終わりのトーナメントだから、結果が全て」と淡々と語りながらも、手応えを感じていた。「点差ほどの差はないと思う。ただ、最後のところをやらせない意識はできていた。高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2025 関東1部で毎週強い相手とやっている経験が、トーナメントでも出てきてる」と振り返る。選手層の厚み、試合強度、そして1年生を含めた競争意識。それらが“プリンスの土台”となってチームを支えていた。

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▽第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第104回全国高校サッカー選手権神奈川予選