5ー1の大差がついた試合だが、麻布大附は足柄の守備にてこずった。「前半CKからの2得点がなかったら試合はわからなかった」と安彦篤監督。「あそこまで引くチームとの対戦は久しぶり」と少々戸惑ったようだ。FW9一條も「ボールを握れる時間がありながら、ボールを失ったあとのことが怖くて(カウンターを)警戒してしました」と難しい試合運びだったことがわかる。それでも焦れずに攻め続けられたのが勝因と言える。
前後半80分間で最も歓声があがったのは5点目、MF16山口が決めた直後だった。終盤から投入されたMF16山口は主将を務めているが、チーム内の立ち位置はいわゆる控え組。それでもMF16山口は「たとえ試合に出られなくてもこのチームを引っ張るのは自分しかいない」とキャプテンに立候補した。
はじめは驚いた安彦監督だが、熱意を受け止めキャプテンに任命。決して出場機会は多くないがチームのために尽力する姿から『愛されキャラ』となった。そんな主将が久しぶりの出場ながら決めた5点目に安彦監督は「日頃の頑張りがあのゴールを呼んだのかもしれません」と目を細めた。こうした存在がチームに一体感をもたらす。
勝った麻布大附に2回戦の相手は昨年の2次予選1回戦で対戦し敗れた星槎国際湘南に決定した。「この1年間、やってきたことを出していきたい」と安彦監督はリベンジに向け、拳を握った。
(文・写真=佐藤亮太 )
▽第105回全国高校サッカー選手権神奈川予選
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