桐光学園vs桐蔭学園
逆転を許した桐蔭学園だが、7番・馬場啓輔と21番・大内菜緒也の両ボランチが徐々に桐光学園のプレスに慣れ、35分過ぎからは1対1の接点で互角の勝負ができるようになる。37分には左サイドから中央の8番・草野信之介にバスが渡ると、右サイドのスペースに飛び出した味方選手をおとりにして、そのままシュート。ボールはゴールの枠を外れたが、前線に人数をかけて攻撃の形が作れるようになっていった。
後半、桐蔭学園はサイド攻撃に活路を見出し、右サイドバックの2番柴田晃汰が積極的にオーバーラップ。これに対し桐光学園は当たりに強く高い身体能力を持った川崎フロンターレ加入内定の5番タビナス・ジェファーソンがしっかりと対応して決定的な仕事は許さない。ならばと、23分には大内のパスを中央で受けた11番・鶴田隆人がポストプレーを見せるとボールを受けた草野がミドルシュート。惜しくも当たり損ねたが、桐蔭学園の攻撃も多彩になってきた。その後も両チーム譲らず一進一退の攻防が続くが、試合残り時間がわずかとなったところで桐蔭学園は執念の波状攻撃に出る。39分には鶴田のクロスに途中出場の5番・中畝楓流が飛び込むがシュートはできず。アディショナルタイムには上村のロングスローから桐光学園のゴール前に迫るが、3番・井上大輔のシュートは桐光学園DFがブロック。こぼれ球を拾った右サイドからのクロスはGK茂木秀がパンチング、さらに23番・藤井勇人や馬場のミドルもことごとく跳ね返され、そのまま試合終了。
最後まで目を離さない展開となった強豪対決は、桐光学園が粘る桐蔭学園を2対1で振り切って、ベスト4進出に進出した。
(文・写真 大平明)