攻めの前橋育英、堅守の佐野日大 関東勢同士が準決勝の舞台で初対決
第95回全国高校サッカー選手権大会準決勝第2試合は、群馬県勢初優勝を目指す前橋育英(黄色×黒×黄色)とチーム初のベスト4進出を果たした佐野日大(ピンク×紺×ピンク)が激突した。
前橋育英(群馬)は、FW24番人見大地への早い縦パスを攻撃のスイッチとしてバイタルエリアでの早いバス回しを特徴に試合を進める。対する佐野日大(栃木)はDF4番福田一成を中心とした高い守備意識からのカウンターで試合を進め、両チームともに、それぞれのストロングポイントを出し切る素晴らしい試合となった。
前半は攻め続ける前橋育英、ボールを持たせて虎視眈々とカウンターを狙い続ける佐野日大という構図で試合が進む。幾度となく前橋育英がポストプレーと右サイドの崩しからシュートまで持ち込むが、佐野日大は自陣に引いてボールを回させ必要であれば自陣ゴールエリア内に10人が戻る守備で応戦した。
試合を動かしたのは前橋育英。前半29分右サイドの裏に抜けたMF10番飯島陸がワンタッチで中に折り返し、MF9番高沢颯がダイレクトでゴールネットを揺らした。人見のポストプレーをシャットアウトしていた佐野日大としては一瞬のスキを突かれた形だった。
後半、佐野日大が変化を見せる。5バックの両サイドを高めに位置させ3バックに変更。高い位置からのチェイシングを始める。前半は引いて守り、後半は前からプレッシングで点を取りに行くというチーム共通意識の高さを感じた。
一方の前橋育英は2点目を取るべく波状攻撃を繰り返し、サイドチェンジとダイレクトプレーで何度も相手ゴールエリア内に侵入しゴールを狙っていく。
両チームの思いを込めた試合はこのまま試合終了のホイッスル。北関東対決は前橋育英が1-0で佐野日大を下し決勝に駒を進めた。
選手権初制覇まであと1つとなった前橋育英は、1月9日に青森山田(青森)と決勝を戦う。