2冠に青森山田が王手！東海大仰星を2-1で退け決勝進出
1月7日、第95回全国高校サッカー選手権大会準決勝第１試合目は2009年度以来の決勝進出、高円宮杯チャンピオンシップに続く2冠を狙う青森山田（青森）と前回大会覇者の東福岡（福岡）を1-0で退けて大金星をあげての初のベスト4進出の東海大仰星(大阪）が激突。本大会では失点がわずかに”1”の両校の一戦は2-1で青森山田が勝利し7年ぶりとなる決勝進出を決めた。
試合開始直後は、青森山田が世代別代表にも選ばれているFC東京内定GK廣末陸を中心にロングボールを多用し、準々決勝終了時点で得点ランキングトップのFW鳴海彰人にあて攻撃のリズムを作っていく。それに対し東海大仰星は相手ゴール近くでのロングスローでチャンスを作る。12分、東海大仰星MF松井修二が中央から左足でミドルシュートを放つもGK廣末が難なくキャッチ。これがこの試合のファーストシュートとなった。
その後は青森山田がDFラインでボールを回し、隙を見つけてはFW鳴海をめがけてボールを入れていく。そのまま青森山田ペースで試合が進むと23分に青森山田DF三国スティビアエブスが左サイドを駆け上がると、クロスと見せかけ中に切り返しファーにめがけてシュート、東海大仰星GK宮本一郎は一歩も動けずボールはゴールに突き刺さった。青森山田はファーストシュートが先制点となった。
直後の26分、ロングスローで流れを作った東海大仰星は、ロングスローのこぼれ球が左サイドに流れ、そのボールをMF大崎航詩がファーサイドにクロスをおくるとファーに走りこんでいた松井が冷静に流し込み同点に追いつく。34分には青森山田右サイド後方からMF住永翔のクロスをFW鳴海が胸で落とし反転して左足でシュートを放つもゴール左に外れた。そして、迎えた42分、青森山田は右サイドからMF郷家友太のロングスローで中に送ると、東海大仰星DFがクリアしたこぼれ球をDF小山がシュートを放ち一旦はGK宮本に防がれるがそのこぼれ球を千葉内定MF高橋が力強く押し込んで2-1。高橋は4試合連続ゴールとなった。その後、両校決定的な場面はなく前半が終了。
後半6分、青森山田はCKからDFの橋本恭輔がヘディングシュートを放つがGK宮本がキャッチ。1分後には東海大仰星が右サイド狭いところからMF松井が絶妙なスルーパスが出るもクロスを上げきることができない。10分にはまたも右サイドからMF松井がヘディングで後ろにそらすとFW藤山海星が体を張りパスを出しゴール前混戦になるもＧＫ廣末が体を投げ出してキャッチ。徐々に流れは東海大仰星に傾いていき、ロングスローでチャンスを演出するもシュートを打たせてもらえない。18分、東海大仰星はFW藤山に代えMF谷野龍馬を、27分にはMF新保隼人に代えてMF松山樹生をピッチへと送り込みゴールを狙いにいくも、青森山田守備陣に阻まれ同点に追いつけない。41分、ついに東海大仰星にビックチャンスが訪れる。右サイドからのこぼれ球を中央付近から再びクロス、上手く抜け出したMF大崎がフリーでボールを受けるも、シュートは無情にもクロスバーの上を超えてしまう。その2分後にはDF面矢行斗からのロングボールを高さのあるMF松山樹生がそらし、高く上がったボールをMF矢野修大が足を伸ばしシュート。しかしこれもGK廣末が素晴らしい反応ではじきだす。
結局、守護神・廣末が最後まで同点ゴールを許さず青森山田が勝利し、2冠に王手。勝った青森山田は１月9日に、前々回大会準優勝の前橋育英（群馬）と決勝を戦う。