喜ぶ帝京イレブン

 攻めるしかない都立東大和南は失点後すぐにベンチが動く。FW20番柿崎拓真に替えて10番住谷大輝、MF17番広瀬将一に替えて16番上野零史を投入する。

 そして、12分に都立東大和南がチャンスを迎える。中央で得意のショートパスから左サイドに展開。ボールを受けたMF11番田中が左足でクロス。MF7番宮尾がファーサイドで走りこみながら難しい体勢ながらインサイドで合わせるもゴールマウスを捉えることが出来ず。一方、帝京は19分に交代で入った14番青木涼のヘディングはゴール左外へ。帝京はフレッシュな選手を投入し更に圧力をかける。

 帝京のプレスにいつも通りパスをまわすことが出来ない都立東大和南。最終ラインでのミスも目立ち始め攻撃の糸口を見出せない。79分、帝京10番佐々木大黄が投入されるとロスタイムに入った42分、左からのスローインを受けた佐々木がカットインからGKの位置を見てループシュート。これが見事にネットを揺らし追加点。

 結局、このまま3-0で試合終了。追いすがる都立東大和南を振り払い強豪らしい強さを見せた帝京は全国への切符を掴みに12日に駒澤大学高等学校との決勝に臨む。一方、準決勝敗退となった都立東大和南。今大会、今年1年他校と異なる自分たちのサッカーを貫いた都立東大和南の伝統は西が丘から新たに後輩達へと引き継がれることとなった。

(文・写真 佐々木竜太)