連覇達成の駒澤大高

 後半立ち上がりの攻勢は帝京。
過去6度の全国制覇を数える全国指折りの名門も近年はここ東京において苦戦を強いられる。遠ざかっていた全国舞台返り咲きへ、日比監督の積極的な采配のもと、ゴールに迫った。

 41分、ピッチ中央付近からのFKにDF荻原健太が飛び込みシュートを放つが、惜しくも枠右へ。さらに58分、途中出場となったMF遠藤巧が左サイドからのアーリークロスに頭で合わせるも、これは駒澤大学高等学校GK鈴木怜の正面を突いた。

 続く60分には、FW佐々木大貴、MF三浦颯太を同時投入。期待の1年生コンビがピッチへ投入された帝京は、セットプレーを中心に貪欲にゴールを目指した。

 しかし、次なるスコア変動は後半アディショナルタイムの駒澤大学高等学校

伝統のハイプレスと縦へ速い攻撃を徹底する赤黒軍団に待望の追加点が生まれる。決めたのはMF西田直也。膝に負傷を抱えながらも、今大会にコンディションを合わせてきた男が、MF米田泰盛のラストパスを受けるとゴール右隅へと流し込み、これで勝負あり。

 前回大会の全国8強入りを経て、「今年は色々なプレッシャーがあった」と指揮官も語る中、駒澤大学高等学校が見事に東京Bブロックを制覇。試合後、スタンドを真っ赤に染めた大応援団を背に宙を舞った大野監督は、「今日だけは(選手たちを)褒めてあげたい。」と満面の笑みを浮かべていた。

(編集部)