青森山田イレブン

2回戦最大の注目カードは青森山田に軍配!

 全国総体における序盤戦の山場で、2回戦最大の注目カード。昨年度の選手権王者とU-18プレミアリーグチャンピオンシップ王者の青森山田(青森)と一昨年の全国総体と選手権を制した東福岡(福岡)。東西の横綱が早くも雌雄を決することとなり、会場となったみやぎ生協めぐみ野サッカー場 Bグラウンドのスタンドは超満員。立ち見が出る程となり、関心の高さを伺わせた。

 試合は序盤から期待通りのハイレベルな攻防が繰り広げられる。青森山田はU-18日本代表・郷家友太を中心にサイドと中央を巧みに使い分けながら攻め立て、対する東福岡もU-20日本代表候補の阿部海大を軸に跳ね返すと伝統のワイド攻撃から勝機を伺う。どちらかがミスをすれば致命傷を負いかねない―−
そんな緊張感が漂うなか、時計の針は進んでいった。

 その中で先に試合を動かしたのは青森山田。前半27分のことだ。主将の小山内慎一郎が右サイドにフィードを送ると、浦川流樺が頭でGKと最終ラインの間に絶妙なボールを落とす。このギャップに猛然と走り込んで来たのは田中凌汰。GK松田亮が飛び出すも一瞬躊躇した隙を見逃さず、先にボールを触ると右足でネットを揺らしてみせた。

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