後半に入り、立ち上がりは前半と同様東京成徳大高が積極的に仕掛けていく。スペースを見つけては前へ前へとボールを送り、素早い攻撃を見せる。
 するとかえつ有明もお返しとばかりに縦パスの応酬。目まぐるしくサイドが変わる展開が続く。

 ただ、ボールは動くもののお互い攻め込むも決め手を欠く展開。揺さぶりをかけながらの膠着状態が続いていたが、ついに試合が動く時がやってきた。

 72分、ぽっかり空いた東京成徳大高ゴール前。スペースに入り込んでいた8番・仲野哲矢がゴール中央からフリーでシュートを放つ。ドンピシャで息をのむような美しさを描いた軌道に東京成徳大高DF陣もGKも動けず、ボールはゴールへと吸い込まれた。かえつ有明が逆転に成功。1点目と同様、東京成徳大高の寄せが甘くなってきたところを突いたゴールとなった。

 その後、東京成徳大高は気持ちが切れそうになる所を必死でつなぎ留めてプレーを続けるが、やはり焦りの色は濃い。最後まで果敢に攻め込むも、かえつ有明の守備は崩せず。少しの隙を見逃さなかったかえつ有明が2対1で東京成徳大高を下し、後半戦へ向けて弾みをつけることとなった。