後半、昌平に追いつきたい武南は左サイドに突破口を見出す。後半2分、武南18番永野が左サイドを駆け上がり、クロスを上げると10番金子がゴール前に滑り込むが、触ることが出来ない。18番永野と7番桜井が左サイドを怖いもの知らずのドリブルで駆け上がる。 しかし、またしても後半先にチャンスをものにするのは昌平。後半8分、絶好の位置でフリーキックを得るとキッカーは7番山下。これを芸術的な軌道でゴールに決める。4-0となる。何とかまずは1点を返したい武南は同13分には、18番永野と7番桜井がコンビネーションから、最後は18番永野がシュートを放つも、キーパー緑川にファインセーブされる。更に同15分には、7番桜井が左サイドからカットインし、10番金子にパス。10番金子はトラップで完全に逆を取り、シュートを放つもDFに跳ね返される。

 苦しむ武南をしり目に4点リードの昌平は、後半32分には電光石火のショートカウンターから、8番原田17番森田と繋ぎ、5点目を奪う。一方、最後の最後まで17番渡辺瑠太や10番金子のシュートもあり、昌平ゴールを脅かす武南であったが、どうしても決めきる事は出来ず万事休す。高い個人の能力を見せ、何度も会場を沸かせるも、昌平のパスサッカーの前に敗れ準決勝で姿を消した。勝った昌平は4冠をかけて決勝で浦和西と戦う。

( 文・石津大輝 写真・金澤涼雅 )