後半開始と共に変化が表れ始める。矢板中央は前半同様FW18番森本のターゲットはいるが、少しずつ繋いでゴールに迫ろうと試みる。2点ビハインドの状況を打開するためにハーフタイムに変更があったのだろうか。

 しかし、非常にも最初の攻撃は日大藤沢後半15分、DF5番西尾隼秀が左サイドを駆け上がり鋭いクロスを上げる。これはGK渡辺セーブ。後半17分、コーナーからDF3番小野寺健也がヘッドで合わせ、キーパー渡辺が弾くもボールがゴールに吸い込まれそうになるが、これはギリギリの所でDF3番星キョーワァンがクリアする。

 まだまだ引き離したい日大藤沢。交代でフレッシュな選手を入れてくる。この日前線の起点になっていたFW16番森本に代わり18番菅原大雅が入る。気合は十分でファーストプレーで競り合いに勝ち存在感を示していた。

 後半24分日大藤沢、MF7番仁科のフリーキックが危険なクロスとなるもGK渡辺のファインセーブによりピンチをまのがれる。

 日大藤沢が矢板中央のバイタルを取り囲む時間帯が増える。矢板中央も残り少ない時間で追いつく為にプレーが激化していく。細かく繋ぐプランから蹴るボールに対して人を集めるプランに代わっていく。

 後半28分日大藤沢FW11番矢後のスルーパスに抜け出したDF2番福屋凌平がゴールに迫るも、DF14番真下瑞都がボールをカット。一進一退の攻防が続く中、矢板中央は点を取るしかないと意を決する中でゴールのにおいを感じさせ始めていた。

 そしてロスタイム3分、このキーパーのファインセーブに応えるように、DF5番西尾隼秀が左サイドを突破し、たまらずDFがボックス内でファールをしてしまう。これを自らが落ち着いて決め、3対1で日大藤沢が試合を決定づける。

 全体で点を取りに行くと決め迫力あるパワープレイで最後まで日大藤沢を脅かした矢板中央であったが、この日は最後まで追いつくことが出来なかった。随所に対人プレーの激しさが目立つ好ゲームであったが、きつくなってくる時間帯でも切れ味抜群のドリブルを見せていた日大藤沢10番蛭田悠也は最後まで目立っていた。

▽大会日程・結果
平成27年度第58回関東高校サッカー大会