6日、高校サッカー総体東京都予選2次トーナメントが開幕。関東大会都予選王者、関東一が待ち構える2回戦進出を賭け、東海大菅生早稲田実業が対峙した一戦は、駒沢第2球技場でキックオフ。開始予定時刻の午前10時を待たずして主審の笛がピッチに鳴り響いた。

 都大会常連の選手権に対して、総体2次トーナメントは意外にも5年ぶり。攻玉社都立小松川らを連破し、久々に勝ち取った舞台に挑む東海大菅生は4-2-3-1の布陣を敷いて勝利を目指す。先日の1次予選ブロック決勝都立小松川戦、2点のビハインドを跳ね返す逆転劇の主役を演じたMF小峰拓海らがスタメンに名を連ね、必勝態勢で臨んだ試合は6分、MF三平涼平のミドルシュートで幕を開けた。

 一方こちらは3年ぶりの2次トーナメント登場。修徳を相手に健闘を見せながらも、PK戦の末敗れた24年度大会以来のピッチに降り立った早稲田実業は、4-4-2の布陣でスタート。立ち上がりから互いを鼓舞する大きな声が響き、勝利への気合を感じさせた。

 試合に対してやや不安定な入り方をした両チーム。「慌てるな」、「落ち着け」の指示が飛び交うように、互いにリスクを冒さないロングボールの応酬が続く。ルーズボールに対する争いが目立ち、中盤を省略した大きな展開が目立った。

 東海大菅生は18分、右から左へと大胆なサイドチェンジからMF大関倖弥が縦への突破を見せてクロス。ゴール前、惜しくも合わないがひとつ良い形を作り出した。さらに、25分にもその左サイドから再びチャンス到来。深い位置まで押し込むと、こぼれたボールに対しいち早く反応したMF小岩井亮がPA内から左足シュートを放つが、これもゴールには結びつかない。

 対する早稲田実業も徐々にゴール前へと攻め込む回数が増えていく。MF藤沢和也、MF中園健太郎らが積極的にボールに関与することでチャンスが生まれた。31分には、FW奥野立己のボール奪取から最後はMF藤沢和也がカットインシュート。40分にはCKのこぼれ球をMF村上大和が狙ったが、クロスバーの上を大きく越えた。

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