第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック共にいよいよ最終決戦へ。高校サッカードットコムでは憧れの全国を懸けた大注目のファイナルを大展望!

写真:準決勝vs成立学園より

■國學院久我山vs帝京
 共に好敵手との激闘を演じた準決勝から1週間、東京を代表する強豪が全国を懸けてBブロック大一番に登場する。

 目前に迫るのは史上3校目偉業達成。3年連続7回目の全国出場に王手を懸けた國學院久我山は準決勝で成立学園を撃破しファイナル進出を決めた。試合は、共にパスサッカーを志向するチーム同士の対峙とあって中盤の主導権争いが鍵を握る中、成立学園にポゼッションを許し劣勢を強いられる時間帯も散見した國學院久我山。それでも清水恭孝監督の下鍛えられた守備陣は、DF内藤健太(15年卒業)を中心として大会を通じて無失点優勝を果たした昨季チームを彷彿とさせる粘り強い守備を披露し、勝利の立役者となった。迎える一戦でもスタメン出場が予想されるDF野村京平、DF上加世田達也の両CBを軸に、帝京の攻撃に立ち向かいたい。また、攻撃面では組み立てからフィニッシュまで結び付ける攻撃の構成力に注目。前述の成立学園戦でもこのポイントは勝敗を分ける一因となった。自陣からのビルドアップを経て、FW澁谷雅也、FW小林和樹ら前線の選手が前を向いて仕掛けられるだけのスペース活用がもたらされれば、ゴールは遠くない。得意のポゼッションから多くの“仕掛け”を期待したいところだ。

写真:準決勝vs東京朝鮮中高級学校より

 一方、王者撃破を目指すのは東京朝鮮中高級学校との“十条ダービー”を制して決勝進出を決めた帝京。スコアレスで迎えた後半に先制を許し、惜敗した今季総体予選の悪夢が過る中、MF浅見颯人、MF平井寛大のゴールで一挙逆転。劣勢の中見せた怒涛の逆転劇に、心身ともにチームとして成熟度が増した印象を受けた。DF河野翔太、DF吉田一貴のCBを中心に据えたDFラインは屈強。技術の高さを誇る國學院久我山攻撃陣とのマッチアップは見物だ。また、浅見や平井に加え、MF長倉昂哉やDF鈴木啓太郎らが務めるサイドからのチャンスメークはチーム浮沈の鍵を握る。東京朝鮮中高級学校戦では比較的早い段階でのアーリークロス供給が目立った中、そのサイド攻撃からゴールシーンを生み出した。迎える大一番でも、左右遜色なく破壊力を持つサイドアタックから好機を覗いたい。6年ぶりの王座奪還へ、果たして帝京イレブンは古豪復権を待つ全国の高校サッカーファンに吉報を届けることはできるのか。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京二次予選