波多秀吾監督は課題を語る(写真=多田哲平)

 また、もうひとつの課題が安定感だ。プレミアリーグEASTでは未消化分はあるものの1勝2分4敗で12チーム中11位(6月11日時点)と、なかなか波に乗れずにいる。そうした調子のムラを改善することこそ総体予選の重大テーマであると、指揮官は言う。

【マッチレポート】市立船橋 vs 八千代

 「今年のチームはまだ安定感がなくて。プレミアリーグでも練習試合でも波がすごくある。彼らの自信の無さからなのか、性格的なものなのか、何が原因かは分からないですけど、良い時と悪い時で波があるんです。今日の立ち上がりのようなダメな時間でも崩れずに持ち直して勝ち切る。それができるようにならないと。

 なので、一発勝負で4連戦するこの大会は、すごく意味が大きいと思っています。選手たちとそこを共有して、成長するために、コンスタントにしっかりとした戦いができるようになろうと」

 安定した戦い方を身につけるために、八千代戦の勝利は、ひとつのきっかけになるかもしれない。終盤の失点など修正点はまだあるものの、立ち上がりの劣勢をはね返して、流動的なプレスで相手をはめ込んでいった姿には、力強さとプライドを感じさせた。

 4強入りをかけて臨む次戦の相手は、県2部に所属する中央学院。県1部の千葉明徳を下して勝ち上がってきた、これまた侮れない相手だ。しかし、そうした難敵との戦いを制し続けることが成長への近道なのは間違いない。4連勝をして全国切符を手にした時、市立船橋は大きな壁を越えていることだろう。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選