横浜ユースとの決勝では2得点でチームを勝利に導いた(写真=多田哲平)

 その後の横浜ユースの猛反撃に対しても、川合は守備の中心となって阻止し、3-1の勝利に大きく貢献。チームを優勝に導き、まさにキャプテンとしての仕事を果たし、大会MVPに選出もされた。そんな川合は、小学生時に副キャプテンを務めていたが、キャプテンを任されるのは、今年が人生で初めて。島岡健太監督から指名されて、その重責を担うことになったという。

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 「正直初めはキャプテンをするとはまったく思っていなくて。不安はあったんですけど、周りの支えもあるので、そこまでキャプテンの仕事はしていなくて、最初の円陣での掛け声くらい。そこまで重く背負ってはいないです。今回も、みんなの優勝という感じです」

 それでも大会中は、選手でのミーティングを先導し、映像を資料にチームメイト同士で意見を交わし合う機会を作った。「優勝したい気持ちは誰よりも強かったので、そのためにはこのままじゃダメだなと思って。副キャプテンと話し合いながら、いつのタイミングでするかとかは自分から発信できたので、そこは少し成長できたかなと思います」と、まとめ役として、ひと皮むけたようだ。

 「あまり声では引っ張っていけないタイプだと自分では思っているので、まずは行動から。そこは意識してやっています」。そう語るキャプテンの成長ぶりを、スタッフ陣も頼もしく感じている。

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▽第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
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