帝京を率いる日比威監督(写真=多田哲平)

 帝京(東京)は9月10日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部の第11節で首位の昌平(埼玉)と対戦。10節時点では2位だったものの、首位攻防戦で1-2で敗れ3位に後退している(9月10日時点)。

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 昌平戦では55分に退場者を出したのが痛かったが、それでも10人になってから粘り強さを披露した。

 退場者を出した直後のFKで先制ゴールを許したものの、その2分後の59分にFW齊藤慈斗(3年)のゴールで追いつく。63分にCKから再び失点を喫し勝ち越し点を献上してからも、怒涛の反撃を見せて、最後まで昌平ゴールを脅かした。その戦いぶりには、執念だけでなく個々の能力の高さをうかがわせた。

 日比威監督は以下のように振り返っている。

 「普段は負けて褒めたいと思わないけど、今日は褒められる。最大限やるべきことはやった。10人になった時もみんな本当に惜しみなく走ったのは評価できる。10人でも、11対11のようなゲームをしていた。勝点を取れなかったのは苦しいけど、下を向く必要はないし、それ以上に得るものがあったと思う」

 とりわけ素晴らしかったのが選手間の距離感と走力だ。最前線の齊藤のキープ力を活かした攻撃には迫力があり、中盤とSBが献身的に上下動を繰り返して攻守に厚みをもたらした。

 右サイドからの小気味良いパスワークで齊藤のフィニッシュにつなげた得点シーンについて指揮官は「本当に価値のある1点。何が大切かと言ったら距離感。バランスが良かったし、離れていなかった」と称賛する。

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▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部