神戸弘陵 vs 神戸(写真=森田将義)

 この日は中1日で行なわれる決勝を見据えて、スタメンの半数近くを入れ替えて挑んだ神戸弘陵だが、「(メンバーが違っても)チームでやることは変わらない。どんな選手が出ても、できるチームだと思っている。ゴールを狙って、シュートを打ち続けることができたら勝てると思っていた」(MF6大井孝輔、3年)と序盤から主導権を握って、試合を進めていく。すると、前半10分には最終ラインからDF14松井君弥(3年)が入れた縦パスに、上手くDFの背後をとったのは馬場。「こういう試合は先制点が大事だと思っていた。自分は背後を抜けるのが得意なので、積極的に狙っている中、後ろから良い感じのボールが入ってきたので決めるだけでした」と冷静にゴールネットを揺らして、均衡を崩した。

 ただ、早過ぎる先制点はその後の戦いを難しくしたのも事実。「2点目が獲れていたら良かったのですが停滞してしまった」と谷監督が口にすれば、「前半は後ろで回す時間が長くて、ゴールに向かっていない感じがあった」と大井も続ける。自陣でゆっくりしたパス回しを続ける神戸弘陵に対し、神戸は主将のMF41坂田祥颯(3年)を中心に反撃に出ると、23分には左サイドでのスローインから坂田がクロス。ゴール前のMF35大原昊也(3年)がダイレクトで合わせたが、枠を捉えられない。続く30分にも神戸は左からチャンスを演出。スローインを受けたFW55桑木野大夢(2年)がゴール前にクロスを入れると、神戸弘陵の守備陣が弾いたボールをMF42渡邊直希(3年)がダイレクトで打ち返し、1-1で試合を折り返した。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)兵庫予選
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