■地元クラブへの入団。
ユースからトップチームへの昇格はもちろんこと、地元の高校から地域のJクラブへ入団する例も決して珍しくはない。今や地域密着の実現は各クラブの至上命題であり、その姿勢は選手獲得の面でも覗かせる。今シーズンも地元クラブへの入団を決めた高卒プレーヤーが誕生した。
坂元大希(画像は選手名鑑より)
チームの総体準優勝に貢献した大津FW坂元大希はロアッソ熊本へ。力強いドリブルを得意とするアタッカーは総体で6ゴールをマークし優秀選手にも選出されるなど強烈なインパクトを残した。近隣のライバル、サガン鳥栖の下部組織で育った坂元は入団に当たって「熊本でプロの入り口に立ち、新たな挑戦ができることを嬉しく思います。熊本のために、たくさんゴールを決められるよう頑張りますので応援よろしくお願いします」とコメント。熊本のJ1昇格へ期待が寄せられている。
また、もう一人注目すべきは清水エスパルスへの入団となったDF松原后。父に元清水エスパルスFW真也氏、更に叔父には元ジュビロ磐田FWでアトランタ五輪にも出場した良香氏を持つ松原はサッカー大国静岡において近年成長著しい新鋭校、浜松開誠館出身であり、過去にはU-17、U-18日本代表にも名を連ねたレフティ。前述の坂元のような全国大会での実績は無くとも、複数クラブから熱視線が注がれた結果のJリーグ入りとなったわけだが、地元クラブを選んだ経緯を尋ねられると、「静岡県の地元のチームであり、そこで活躍して期待に応えたいと感じましたので、エスパルスに決めました。」と“地元愛”を強調。“地元”というキーワードは今も昔も「高校→プロ」の道を歩む上で大きなポイントとなっているのは間違いない。