写真:駒澤大学高等学校イレブン(都大会決勝より)

 激闘の選手権を終えて幕を閉じた2015年シーズン。高校サッカードットコムではここ東京において繰り広げられた熱戦をプレイバック。第5回目は駒澤大学高等学校國學院久我山が全国への扉を開いた第94回全国高校サッカー選手権東京都予選を振り返る。

【Vol.5 第94回全国高校サッカー選手権東京都予選】

  シーズンの集大成となる選手権大会。憧れの全国を懸けた戦いの幕開けは灼熱の太陽が降り注ぐ真夏8月だった。厳しい予選を突破し都大会へ駒を進めたのは34校。過去9度の全国出場を誇る前回大会4強の修徳を筆頭に、前回大会は西が丘まで駒を進めた保善、そのほか都立国分寺大東大一といったTリーグ勢に加え、総体予選では2次トーナメント進出まであと一歩のところまで迫った都立小松川らが都大会進出を果たした。

 続いて、上記の1次予選を経て迎えたA、B両ブロックに分かれ競われる都大会。全 56チームが参戦し鎬を削った冬の風物詩は今なお記憶に新しいところであるが、Aブロックでは駒澤大学高等学校が5年ぶりに、そしてBブロックでは國學院久我山が3年連続の頂点を極めて全国への扉を開いた。

 まずはAブロック。華麗なパスワークを代名詞に、夏の総体では4強まで進出した関東一を優勝の大本命に推す声が強い中、その総体王者はまさかの準々決勝敗退。堀越を相手に金星を献上し、夏冬連覇の夢はここで途絶えた。番狂わせの波紋が広がる中、怒涛の勝ち上がりを見せたのは駒澤大学高等学校。戦前の予想では対抗馬としての見方が強かった赤黒軍団は、準々決勝以降3試合連続完封勝利を収めた守備力を基盤に王座奪還に成功した。FW深見侑生、MF竹上有祥らが牽引したチームは全国でも躍動。阪南大高(大阪)と対戦した開幕戦勝利を機に、同校初の8強入りを成し遂げた。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京予選