いよいよ平成26年度全国高校サッカー総体が山梨で開幕を迎える。今年で49回を数える真夏の熱き戦いの開幕が待ち遠しいがその前に千葉県代表・市立船橋が通算8度目の“日本一”に輝いた2013年、前回大会を振り返る。
■期待された開催県代表は結果を残せず。
2013年福岡大会、地元福岡の代表として出場したのは九州国際大付と東福岡。地元での活躍が期待された両チームであったが、九州国際大付は3回戦で市立船橋に2対4で敗れ敗退。東福岡はシードに入るものの、兵庫県代表・滝川第二の前に0対1で敗北。1勝もできずにあっさり大会を去ることとなった。地元で誓う“日本一”。それは非常に難しいことなのかもしれない。これまで開催された48回のうち過去に地元開催での優勝を果たしているのはわずか3校。1975年山梨県大会の韮崎、1991年静岡県大会の清水東、そして2003年長崎県大会では国見が優勝。名門が成し遂げている偉業の達成に続くチームはこの先現れるのだろうか。
来たる2014年大会、今年の開催県山梨からは山梨学院高等学校と帝京第三が出場する。この2校のみが可能性を握る開催県での優勝に期待したい。
■対照的な2試合の準決勝。
2013年大会ベスト4に残ったのは埼玉県代表・正智深谷、栃木県代表・真岡、千葉県代表・市立船橋、同じく千葉県代表・流通経済大柏の4校。準決勝第一試合では私立正智深谷と市立船橋が対戦。手に汗握る接戦は前後半を終えて0対0。延長戦でも決着がつかずPK戦に委ねられた命運。両チーム5人のキッカーが成功し、サドンデスに突入。そのまま9人目まで両チーム全員がキックを成功させるという非常に珍しい展開で迎えた10人目、運命の攻防。先攻、正智深谷のキッカーのシュートをGKがストップ。それに対し後攻、市立船橋10人目がキックをしっかりと成功させ死闘に終止符を打った。準決勝で2013年大会屈指の好ゲームを制した市立船橋がまず決勝への扉を開く。
一方の第2試合では真岡と流通経済大柏が登場。ここまで快進撃を見せてきた真岡にとって全国制覇の実績もある“格上”流通経済大柏の壁は厚かった。前半8分に早々と失点すると、終わってみれば6対0の大差がついた試合。流通経済大柏が圧勝で日本一まであと1勝に迫る決勝進出を決めた。