試合風景

写真:多摩大目黒の選手達

 第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック共に西が丘へと戦いの場を移す。高校サッカードットコムでは全国へ向けた注目のセミファイナルを大展望!

■堀越vs多摩大目黒
 共に下馬評を覆して西が丘へ。快進撃を続ける両チームがファイナル進出を懸けて対戦する。

 まずは昨季20年ぶりの西が丘帰還に沸いた紫色のユニフォーム。名門堀越が2年連続の準決勝を戦う。迎える準決勝の位置づけは“リベンジに向けた前哨戦”と言ったところか。MF石上輝を中核に据えたボトムアップ理論が脚光を浴び、決勝進出を果たすも都立三鷹中等教育学校の前に屈した前回大会から1年、今年の堀越はより逞しさがみなぎるチームに成長を遂げた。今大会はここまで3試合を戦い10得点3失点。初戦の日体大荏原戦、2回戦の日大豊山戦ではそれぞれ4ゴールを挙げ、王者関東一と対峙した準々決勝では1点のビハインドをひっくり返す原動力となった攻撃は迎える一戦でも見物。DF富樫草太が統率する最終ラインからのビルドアップを起点とした繋ぎに加え、先発出場が濃厚なFW新井真汰らを狙った縦へ速さを求める攻撃も脅威となるだろう。さらに、攻守に欠かせない存在であるMF小磯雄大は、昨年の選手権予選決勝都立三鷹中等教育学校戦でゴールを挙げており、西が丘独特の雰囲気を経験した選手がいることも頼もしい限り。91年度以来24年ぶりの全国へ、戦闘体制は整った。

 対して、リーグ戦の不調も何のその、ここまで早大学院学習院東京実業を退けてきた多摩大目黒は初の西が丘に臨む。劣勢が予想された準々決勝東京実業戦では、T2リーグ今季最多得点数を誇った相手に見事な完封勝利。GK大野隆滉の好セーブが目立った中で、MF中島慶之らを中心にピッチに立った選手全員がハードワークを厭わなかった。今季リーグ戦18試合で喫した失点数86が示す通り、守備に明確なウィークポイントを抱えていたチームにこのシャットアウトが自信と勇気をもたらしたことは言うまでもない。迎える大一番、準々決勝同様の堅守からリズムを生み出し、ワントップを張るFW加藤天馬やFW鰺坂賢のスピードを活かしたカウンターに勝機を見出したい。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京二次予選

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