第94回全国高校サッカー選手権東京都2次予選はA・B両ブロック共にいよいよ最終決戦へ。高校サッカードットコムでは憧れの全国を懸けた大注目のファイナルを大展望!
写真:準決勝vs多摩大目黒より
■堀越vs駒澤大学高等学校
今夏全国総体4強、東京4冠を狙った関東一大本命の見方を一蹴し、Aブロックファイナルへと駒を進めたのは堀越と駒澤大学高等学校。ここまで共に強敵を退けてきた両チームによる頂上決戦に大きな注目が集まる。
決して高くはなかった下馬評を覆し、2年連続の西が丘へ。24年ぶりの優勝が目前に迫る堀越は、攻撃陣の好調が頼もしい限り。ここまで4戦13ゴールと、1試合平均3ゴール以上を記録する数字が示す通り前線の選手を中心に破壊力抜群の攻撃力が本領を発揮。準決勝多摩大目黒戦では3-5-2の布陣を敷いてスピード感溢れる攻撃を展開した。大会を通じて、昨季から主力を務めるMF小磯雄大や、2回戦日大豊山戦で2ゴールを挙げた快速FW鈴木龍河ら攻撃陣が軒並み調子を上げてきた中で、とりわけ好調著しいのは2人のキープレーヤー。共にエース格の背番号を与えられた9番FW新井真汰、10番MF斉藤拓磨の2人は準決勝多摩大目黒戦で共にゴールをマークした。ポイントゲッターの新井と、チャンスメーカーの斉藤、彼らを中心に織り成す攻撃は来たる一戦でも鍵を握る。また準決勝では3ゴールを奪った攻撃陣の奮闘に、守備陣も応え今大会初のクリーンシート達成と、攻守に理想的な相乗効果を生み出していることも好材料。準決勝の戦いはアドバンテージとして作用することだろう。
写真:準決勝vs都立東久留米総合より
堀越のストロングポイントを「攻」とするならば、対する駒澤大学高等学校は「守」で対抗。初出場ながら16強入りを果たした89回大会以来、5年ぶりの優勝を目指す赤黒軍団は、準決勝で今季総体4強の都立東久留米総合を圧倒した。今季公式戦2戦2勝と好相性を裏付けたデータの後押しを受け、MF竹上有祥の先制点でリードを奪うとこの1点をチーム一枚岩となったハードワークで死守。GK鈴木怜、さらにはDF高橋勇夢、DF佐藤瑶大、DF西田直也、DF村上哲と並んだ4バックを中心に都立東久留米総合の反撃を跳ね返した。この試合で直近公式戦の連続完封勝利も4試合に更新(リーグ戦も含む)。鉄壁を誇る守備にかなりの手応えを得て迎える決勝、駒澤大学高等学校は自慢の守備から勝機を見出していきたいところだ。