第94回全国高校サッカー選手権大会は各都道府県で白熱の予選全日程を終了。全48校が全国出場に名乗りを挙げた。
写真:決勝戦で流通経済大柏を破り2年ぶりの優勝を決めた市立船橋(千葉)
■連覇を目指す星稜(石川)、今夏総体を制した東福岡(福岡)らが順当に全国へ
前回大会初の日本一に輝いた星稜(石川)は17年連続の石川県制覇。MF阿部雅志主将らを中心に遊学館や鵬学園といったライバルを退け危なげなく全国出場権を獲得した。9月に復帰した名将・河崎護監督と共に2年連続の日本一へと挑戦する王者、初戦の相手はFW土居晃貴のスーパーゴールで世界から注目を浴びた玉野光南(岡山)に決定。難敵と対峙する初戦は今後を占う試金石となる。
続いては今夏総体で連覇を成し遂げた東福岡(福岡)。予選決勝の筑陽学園戦ではFW餅山大輝、MF三宅海斗らのゴールで4対0の快勝を収めるなど、予選4試合を20得点1失点の圧倒的な強さで3年連続17回目の優勝を決めた。U-18日本代表GK脇野敦至や今夏総体得点王のMF藤川虎太朗ら豊富なタレントを擁し、目指すは第77回大会以来となる日本一奪還だ。
また、来季のJリーグ入団内定選手擁する強豪も各予選を勝ち抜いた。激戦区千葉では市立船橋(千葉)が2年ぶりの優勝(市立船橋vs流通経済大柏決勝戦記事)。今夏総体で準優勝を飾った名門は今予選でも群を抜く強さを発揮。決勝では“最強のライバル”と位置付ける流通経済大柏を3対0で一蹴した。中心選手を負傷で欠く状況でも、クオリティの落ちない選手層の厚さは6度目の日本一を目指す全国でも大きなアドバンテージとなりそうだ。
残り3節と佳境に迫るプレミアリーグEASTで首位を走る青森山田は県内19連覇を達成。MF神谷優太(湘南ベルマーレ内定)、DF常田克人(ベガルタ仙台内定)といった2人のプロ内定選手を擁する“東北の雄”は迎えた県予選決勝で八戸学院光星に1対0の辛勝。近年稀に見る苦戦を強いられる格好となったが、王座死守に成功した。