DF高木翔理(聖和学園/3年)写真=森田将義
DF高木翔理(聖和学園/3年)
聖和学園の主将を務めるDF高木翔理に与えられた役割はCBだが、自信を見せるプレーはドリブルで中盤に侵入する動きだ。実際に試合を見ると、彼の特徴がよく分かる。最終ラインからのパス回しで相手プレスを無力化し、隙あれば自らも積極的にボールを持ち運ぶ。カバーリングなど守備の強みもあるが、繰り出すプレーは攻撃の起点といった言葉がよく合う。テクニカルなサッカーが代名詞の聖和学園らしいCBだ。
中学時代は、ドリブル指導に定評がある千葉のカナリーニョFCでボランチとしてプレーした。2016年度の選手権で野洲高校を7-1で下す原動力となった聖和学園の丹野裕太は中学時代の先輩。「上手くて、組み立てもできる。守備も落ち着いているので尊敬しているので丹野クンを超える選手になりたい」と憧れの先輩に近づくため、選手権で衝撃を受けたというテクニカルなサッカーを目指すため、宮城県への進学を決意した。
入学後は、慣れないCBにコンバートされたが、「聖和のサッカーはバックラインでもボールを持てないといけない」と高校でもスタイルは崩さず、自身の足技に磨きをかけてきた。「ボールを獲られるのは、まだ甘さがあるから。もっと相手を翻弄できる選手になりたい。もっとDFが前に侵入したり、バックラインで食いつかせてから中盤に出したい」との意気込みからも分かる通り、目指すのは攻撃で違いを見せられるCBだ。今年のチームが聖和学園らしいテクニカルなスタイルを前面に押し出せるのも、高木の存在が大きい。「青森山田や流経柏のような全国クラスのチームを倒すには、こういうサッカーしかない」と特徴を存分に発揮し、全国にインパクトを残すつもりだ。