令和3年度全国高校サッカーインターハイ（総体）が8月14日に開幕する。昨年度は新型コロナウイルスの影響で史上初の中止となり、開催は2年ぶり。高校サッカー選手権大会と並ぶ晴れ舞台であるため、大会を心待ちにしていた選手は多い。熱戦必須の大会を4つのブロックに分けて紹介していく。

【Cブロック】
東山(京都)、専大北上(岩手)、前橋育英(群馬)、実践学園(東京1)、高知中央(高知)、那覇(沖縄）、三重(三重)、丸岡(福井1)、相洋(神奈川2)、瀬戸内(広島)、長崎総科大附(長崎)、青森山田(青森)、初芝橋本(和歌山)

　Cブロックは、優勝候補筆頭との声も多い青森山田が頭一つ抜けた存在だ。U-20日本代表候補のMF松木玖生(3年)、U-18日本代表候補のMF宇野禅斗(3年)ら昨年度から違いを見せていた選手に加え、今年から新たにスタメンに加わったFW渡邊星来(3年)などの実力も十分。スタメンが入れ替わり、不安視されていた守備もプレミアリーグで上々の出来を見せている。これまでは慣れない夏場の連戦に苦労していたが、3回戦から決勝まで中日が3日設定されているのもプラスに働きそうだ。

　 対抗に挙がるのは、このブロックの第1シードである東山だ。すでにJクラブの練習に参加したMF真田蓮司(2年)、阪田澪哉(2年)ら2年生の代は、全国でも上位を狙える強烈な世代。彼らが中心となって挑んだ近畿総体も頂点に立っている。彼らを支えるMF木下慶(3年)も効いており、3大会前に記録したベスト4以上の成績を狙える可能性はある。ただ、東山が2回戦で当たる可能性があるのは全国屈指のタレント集団、前橋育英(群馬)。今年もMF笠柳翼(3年)、小池直矢(2年)など世代別代表を経験する選手を揃える楽しみなチームだ。MF根津元輝(2年)という今大会を機に全国区に躍り出そうなタレントがいるのも心強い。もう1チーム楽しみなのは、3度目の出場となる瀬戸内(広島)だ。今年は、瀬戸内スタイルを作り上げるため、DF有吉勇人(3年)やMF正法地大(3年)を中心にポジショナルプレーを磨いてきた。ラストの局面を仕留められる俊足のFW佐野竜眞(3年)らがいるのも強みで、力を出し切れれば上位もあり得る。

　 他にも地元の期待を受ける丸岡(福井1)も、持ち前のアグレッシブなスタイルは魅力十分。キック力に長けたGK田邉満記(3年)を始め、注目を集めそうな選手もおり、強豪揃いのブロックでも存在感を見せてくれそうだ。また、このブロックには長崎総科大附(長崎)のFW西岡紫音(2年)、三重のFW吉良元希(3年)、高知中央のFW室天舞(3年)ら将来性を秘めたストライカーがいるのも見どころだ。彼らと対峙するDF陣との熱いバトルにも注目して欲しい。

(文＝森田将義)