PKで同点ゴールを決めた松木玖生(青森山田)

 夏の王者・青森山田に高川学園がどう挑んでいくのか。第1試合の大津関東一と同じく、第2試合も試合の構図は明確だ。

 青森山田は圧倒的な強さを誇示し、順当に国立の舞台まで駆け上がってきた。最初の山場となった阪南大高との3回戦は前半こそオウンゴールで奪った1点に留まったが、磐石の試合運びで後半にCKからCB丸山大和(3年)がネットを揺らすなど2点を加えて勝ち切った。続く東山との準々決勝は今大会で最も苦戦した試合になり、前半16分にセットプレーの流れから失点。しかし、フィジカルの強さを生かした攻撃で反撃する。前半終了間際にMF松木玖生(3年)のPK で同点に追い付く。後半13分には今大会初となるロングスローからの得点が生まれ、FW渡邊星来(3年)がネットを揺らして勝利を掴んだ。

 松木、宇野禅斗が組むダブルボランチの強度は今大会No1。攻撃でも守備でも違いを生み出せる二人の存在感は別格だ。彼らを支える選手もタレント揃いで、藤森颯太(3年)、田澤夢積(3年)の良サイドハーフは質と量を備えており、最前線の名須川真光(3年)、渡邊星来(3年)の2トップも推進力に秀でており簡単には止められない。一方の守備陣も丸山大和(3年)、三輪椋平(3年)のCBコンビを軸に安定しており、大崩れする気配はまるでない。一才の隙がない夏の王者は普段通りに戦えば、順当に決勝へ勝ち上がってくるはずだ。

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