大津FW小林俊瑛(写真=松尾祐希)

 前橋育英と昌平の勝者と対戦が予想される大津も初の日本一を目指せるチームだ。今季は昨季のレギュラーが主将・FW小林俊瑛(3年)、MF田原瑠衣(3年)の二人しか残っておらず、春先は経験値不足を露呈して苦しんだ。しかし、5月の時点で平岡和徳総監督が「秋を見据えてるから」と話した通り、焦らずにチームを強化。すると、夏のインターハイではベスト8に進出。昌平に敗れたものの、MF浅野力愛(3年)らが存在感を発揮した。サイドハーフも田原だけではなく、中馬颯太(3年)、岩崎大翔(3年)らが台頭して一気に選手層が拡充。CB碇明日麻、左SB田辺幸久といった2年生コンビも逞しさが増し、平岡総監督の読み通りに秋には全国制覇を狙えるチームに仕上がった。前橋育英、昌平に注目が集まるが、昨季のリベンジに燃える公立の雄からも目が離せない。

 日章学園や立正大淞南なども力はある。優勝候補が激戦区を制して順当に勝ち上がるか。それともダークホースが隙を突いて抜け出すのか。いずれにせよ、今大会最もあついブロックであるのは間違いない。

(文=松尾祐希)

▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権