FW郡司璃来(写真=Atsushi Tokumaru)
12月28日から来年1月8日まで首都圏内で熱戦が展開される第102回全国高校サッカー選手権。この冬の檜舞台でヒーローとなるのは誰か――。サッカー専門新聞エル・ゴラッソ発行「高校サッカー名鑑」の協力の下、注目タレントをピックアップした。必見の注目選手を紹介する。
【1】FW郡司璃来(市立船橋/3年/清水エスパルス加入決定)
いよいよ“イチフナのスーパーエース”が、冬の全国にその姿を現す。入学直後から周囲の期待を背負ってきたストライカーは、これまで何度も、チームを窮地から生き返らせるゴールを叩き出してきた。1年次は降格の可能性もあったプレミアリーグ最終節で圧巻のハットトリックを達成し、残留に大きく貢献。2年次はやはり負ければ降格となるプレミアリーグプレーオフで先制ゴールをマーク。チームのピンチを再び、鮮やかに吹き飛ばしてみせる。
だが、過去2年の選手権はいずれも県予選決勝で敗退。世間の耳目を集めるステージで、その実力を発揮する機会に恵まれてこなかった。
それでも3度目のチャレンジにして、宿願は成就する。2回も辛酸をなめた県予選では、1年前に同じ舞台で敗れた日体大柏を相手にハットトリックを果たすという最高のリベンジを達成。堂々千葉を制覇した。
「残留するような試合で活躍するのもいいけど、1位になれるような試合でも活躍したい」
苦境を救う成果は十分に挙げてきた。青き名門が狙うのは、12年ぶりとなる全国の頂のみ。そのために必要な国立競技場でのゴールを奪うのは、10番を背負うこの男をおいてほかにいない。
(文=土屋 雅史)
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