もう1点このブロックの楽しみは元Jリーガー監督の競演かもしれない。済美(愛媛)を率いるのはファジアーノ岡山や横浜FCで活躍した渡辺一仁監督。「ボランチで潰し屋の選手は頭を回している。ガツガツ行くなと思われるけど、色んな計算をしてどこかに追い込んで最後に奪っている。それが指導者に向いていた」。そう話す指揮官は現役時代の経験をMF隅田幸輝(3年)らに落とし込み、好チームに仕上げている。

 龍谷(佐賀)の指揮を執るのはアビスパ福岡などでプレーした太田恵介監督。公立中学出身のFW一ノ瀬利穏(2年)は九州総体でも活躍しており、太田監督の現役時代同様、全国でも注目されるストライカーになるかもしれない。生駒(奈良)は徳島ヴォルティスに在籍した経験を持つ古田泰士監督が指揮。初出場を果たした2年前は昌平(埼玉)に敗戦。「2年前よりも勝ちたい。昌平と当たって良かったと当時は思っていたけど、(今年は)勝ったらどうなるのかって思う」と2度目の今回は白星を狙っている。

 (文・写真=森田将義)

▽令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)