東海大相模イレブン(写真=矢島公彦)

 初出場で旋風を巻き起こした東海大相模も今大会を彩った。快進撃を続けると、ベスト4に進出。準決勝の流経大柏戦も一歩も引かず、持ち前のテクニカルなスタイルで真っ向勝負を挑んだ。惜しくも前半にPKを与えて0-1で敗れたものの、何度もゴール前に進入。長井隆之介(3年)とFW沖本陸(3年)らを中心に全国舞台で戦えることを証明した。

 その他にも個人で可能性を示した選手は多くおり、来季が楽しみになる2年生も少なくなかった。1-2で帝京に開幕戦で敗れたものの、京都橘のFW伊藤湊太は左サイドから機動力を武器に存在感を発揮。185cmのサイズとスピードを併せ持つアタッカーが持つポテンシャルは一級品だ。準々決勝で敗退した堀越の三鴨奏太は松山北との3回戦(6-1)で4ゴールの大暴れ。大会を通じて5ゴールをマークし、18年度の染野唯月(尚志/現東京ヴェルディ)以来となる2年生得点王にも輝いた。多彩なフィニッシュワークとゴール前の落ち着きは抜群で、来季もエースとしてさらなる飛躍が待たれる。

 既に新チームはスタートしており、各地で新人戦も行われている。来季の覇権を奪うのは果たしてどこか。日本サッカー界の未来を担う男たちの戦いから目が離せない。

(文・写真=松尾祐希)

▽第103回全国高校サッカー選手権大会
第103回全国高校サッカー選手権大会