高校時代の中山陸

 振り返ると中山 陸も「点を取る選手」でした。最初ボランチでスタートしたんですが、3列目から点を取って帰ってくる。そこで2列目に上げてもセカンドストライカーの仕事ができる。「いい選手」というのはそんな選手だと思います。

 今年は左からは渡邉 雄馬(3年)。真ん中からは昨年は右ワイドで使っていた増田 鈴太郎(FW・3年)。シャドーには戸澤 龍人(3年)いった、どこから攻めても、相手に守られても「点を取れる選手」はいます。右サイドにも新たな選手が出てきています。ただその中でも、相手に分析された中でも「1回に1回」を決めないといけない。だから僕は今年からはシュートトレーニングでも「一本目のシュートを大事に。ゲームの中でチャンスは1回しか来ないかもしれない。そこを決めることを意識しよう」と言っています。

 そうやってこのチームは「神奈川県の全タイトルを取るぞ」と宣言してはじまったんです。たからこそ、現在の状況は辛いですね。

 でもキャプテンの峰田 祐哉(DF・3年)からは関東大会が中止になった時点で「切り替えて頑張ります。もしインターハイがなくなっても選手権1つにかけて頑張りますので、監督お願いします」と電話がかかってきました。彼は鎌倉市から毎日1時間半かけて東海大相模に通学している選手。入学して最初に「僕は監督を胴上げするために東海大相模に来ました」と言ってくれたんです。

【次のページ】 学業成績もいい、人間的にも素晴らしい峰田も含め3年生は本当にいいヤツばかり