東海大相模
ガンバ大阪に2018年から所属している山口 竜弥も川崎市の大豆戸FC出身です。荒削りで左サイドバックを務めていた時も攻撃のことばかり考えていた選手でしたが、左足のパワフルなキックは魅力。かつ繊細だしスピードもある。そして負けず嫌い。入学した時から成長が楽しみな選手でした。
ただ、当時の竜弥は考え方が幼い部分があって、高校2年の途中までは監督としては試合に出したいけど、教員としては試合に出せないような出来事があって、僕の怒りを買って大事な試合でことごとく試合に出ていないんです。でも「山口でも規律を破ったら試合に出られないんだ」ということをみんなに理解してもらうためにも、それは必要だったんです。山口自身も私が担任になった3年になってからはサッカーに対して全てをかけるようになって、インターハイ初出場で1勝をあげる原動力にもなってくれました。
この2人が高卒でJリーガーになった意味はチームにとっても大きかったです。「このくらいやらないと、山口さんや中山さんを超えないとJリーグに行けない。超えればJリーグに行ける」という指針ができた。ですから、今の3年生は「陸さんを超えるぞ」ということはよく言っていますね。
「想いが強い」2020年度・東海大相模サッカー部へ
昨年、東海大相模は2年生中心で2度目のインターハイに出場したんですが、初戦アディショナルタイムで尚志(福島)に敗れました。そこで感じたのは「ゴール前の3分の1で仕事ができる選手が必要だな」ということです。僕は本来は中盤でパスをつなげる選手が好きなんですが、ゴールを決まるプレーがないと全国では勝てない。ですので、インターハイから返ってきた後はゴール前での攻防が生まれるトレーニングをずっとやっていたんですが、チームとしても「2点目」が取れない。ストライカー的な選手、少なくともセカンドストライカー的選手がいないと勝てないということがはっきりしました。