鹿島アントラーズユース・柳沢敦監督
現在、鹿島アントラーズユース(茨城)の監督を務めている元日本代表の柳沢敦。屈指のストライカーとして長年活躍し、2002年の日韓W杯や2006年ドイツW杯では代表のメンバーに選出。またJリーグ通算では通算100ゴールを超える得点を記録するなど、輝かしい経歴を誇るレジェンドだ。そんな柳沢監督に、尊敬している指導者や高校時代の思い出、印象に残っていることなどについて話をうかがった。
ーーご自身が選手を指導する立場になって、その難しさを感じられていると思いますが、柳沢監督が尊敬されている指導者の方などはいらっしゃいますでしょうか?
もちろん、多くの指導者の方を尊敬している部分はあります。いろいろな指導者の方の話を聞くことは自分にとっても勉強になりますし、いろいろな指導法があるなと感心することはたくさんあります。ただやはり自分自身の色というのは大切にしたいと思っているので、自分らしさ、自分自身の方針を追及していくことで、選手たちが上手くなってくれればありがたいと思っています。
私自身は彼らに対して真摯に向き合って、一緒にやってきた日々が将来的に活かされることを願っています。少しでもいい選手になってもらいたいと思いますし、いい人間になってもらいたいという思いの中で、答えを伝えるのではなくヒントを与えることで、選手自身が考えて、私が思っている以上の成長を見せてくれたらうれしいですと思います。
ですので、もちろん尊敬している指導者の方はいるらっしゃるのですが、誰かの真似というよりは自分自身のやり方を信じて、それを選手に伝えていくということがベースになっています。指導者としても自分などはまだまだ若造なので、いろいろなものを学び、吸収しながら、自分の考えにプラスアルファをしていければいいのかなと思っています。
ーーそれは選手時代もそういった考えだったのでしょうか?
そうですね。現役時代も「自分は自分」という考え思いでプレーをしていたように思います。当然いろいろないい選手のいいプレー、いい部分を学びながら、自分で盗んでいったりなどはありましたけれども、基本的にはシンプルに「自分のできるプレーをやる」ということを心掛けていました。
尊敬する選手がいたとしても、その選手のプレーを真似するというのではなくて、自身のプレーをより磨いていく。そういうところが大事なんじゃないかなと考えていましたね。そういう中で、周りの指導者の方だったり一緒にプレーしていた選手だったりが、さらに引き出しを増やしてくれたことで、成長していけたのかなと思っています。
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