――初めに「サッカーに特化した大会を企画している」とおっしゃっていましたが、他の競技はやられていないのですか?
はい、基本的にサッカーのみです。野球やバスケなど他の競技の関係者から開催を依頼されることもありますし、実際にサッカーで培ったノウハウを活用すればできるはずです。ただ、僕は常にプロフェッショナルでありたいと思っています。つまり高水準を求めたい。そうなると、やはりひとつの競技に特化すべきだと考えています。
それに九州という土地はサッカーをするには最高の環境なんです。Jリーグクラブの多くがシーズン前のキャンプ地に選んでいるように、温暖な気候で過ごしやすいだけでなく、素晴らしいサッカー施設が数多く在ります。
地域に根付いたフェスティバルを目指すうえで、どうしても自治体のグラウンドや宿泊施設をお借りすることになりますから、その点でサッカーフェスティバルこそが、九州という土地の強みを最大限に活きるイベントだと僕は思うんです。
――単に開催するだけでなく、「地域に根付いた」というのが、代田さんのなかでのひとつのテーマなんですね。
そのとおりです。地域ならではの「おもてなし」を大切にしています。例えば熊本には西日本で最高のピッチと言ってもいいくらいの天然芝のグラウンドがあるだけでなく、神秘的なスポットも多い。そこでごく普通のサッカーイベントにはせず、「神の回」と称して神社で神様と触れ合えるようなプログラムを盛り込んだりもしています。そういった大会の付加価値はすごく意識していますね。
第2回に続く
(文=多田哲平)
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