“アジアの渡り鳥”伊藤氏
“アジアの渡り鳥”の異名を持つ伊藤壇氏。アジア22か国でプレーし、今年の4月末に現役を引退した。現役引退から数か月、現在は地元札幌のサッカースクールで子供たちにサッカーを教えているという伊藤氏にお話を伺ってきた。
――海外に出ようと思ったきっかけは?
サッカー雑誌にシンガポールリーグでプレーを希望する選手の募集が出ていて、それに応募したのがきっかけです。まず、300人位で国内でセレクションがあり、その中で10人位が選ばれ、シンガポールでもまたテストを受けるといった形でした。ただ、自分の場合、現地に着いたらすぐに、なぜか元日本代表の渡邉一平選手と一緒にクレメンティーというチームの記者会見に参加することになって。このまま決まるのかな?と思いましたが、そう簡単にいくはずもなく(笑)自分と同じポジションに元オーストラリア代表の選手が既にいることもあり、要らないと言われてしまい、契約には至らず初日から海外の洗礼を受ける形になりました。その後、数チームの練習に参加しましたが、既にチーム構想が固まっているなどの理由でチームが決まらず、一度帰国することになりました。しかし、クレメンティーからこれから立ち上げる少年サッカーチームの監督として打診があったので、これを快諾しシンガポールに戻ることに決めました。その後、少年チームの監督をしながら、ウッドランズというチームの練習に参加し、入団が決定。契約が決まってからは、他チームの少年チームの監督を続けながら、ウッドランズでプレーをしました。日本ではありえない話ですよね(笑)