(写真提供=法政大学)
ーー教え子で印象に残っている選手はいらっしゃいますか?
そうですね、教え子たちはみな印象に残ってはいるんですけど、あえて挙げるとしたら、上田綺世(鹿島アントラーズ)とディサロ燦シルヴァーノ(清水エスパルス)でしょうかね。上田は飲み込みの早さ、吸収力が凄くて、アドバイスに対する反応が抜群に良かったですね。
ディサロの場合、ディサロと上田は2人ともFWだったんですけれども、上田が入学してきたことでディサロの試合に出る時間が短くなることがありました。それでも、2人がトップを組んで試合に出た時は、ディサロが上田の守備のカバーをしっかりとしてくれたり、本当は自分で点を取る仕事をしたかったとは思うんですけど、チーム全体のことを考えて守備的な役割を全うしてくれたんです。また、ディサロが4年生の時に、攻撃面で少しパフォーマンスを落とした時期があったんですけど、守備の面ではそれを補うくらいのパフォーマンスを見せてくれたりしていました。
2018年のインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)の決勝では、彼のゴールで1-0で勝って優勝したんですけど、今までチーム全体のことを考えてプレーをしてきたディサロのところにボールがこぼれてきて、それを決めて、大会のMVPにも選ばれました。その時は本当に嬉しく思いましたね。彼自身ずっと厳しい練習をしてきて、チームのためにハードワークもしてくれていましたし、そういう選手が最終的に結果を出すんだなということを、スタッフと話したことを覚えています。
卒業後、最初に入団したギラヴァンツ北九州でも、プレーだけでなく性格など個性も含めて多くのサポーターから愛されていたようですし、ディサロも印象に残っている教え子の1人ですね。
次回は「指導者として大切にしていることや上達へのアドバイス」についての話などを紹介する。
(取材=高校サッカードットコム編集部)