大阪信愛学院大学の後藤圭太監督(写真=大阪信愛学院大学)

 鹿島アントラーズユースからトップチームに昇格し、ファジアーノ岡山、松本山雅FCなどでディフェンダーとして活躍した後藤圭太。魂のディフェンダーとも呼ばれプロで活躍した男は、昨年JFLのFCティアモ枚方でプレーした後、現在は大阪信愛学院大学のサッカー部で監督を務めている。

 そんな後藤圭太監督に、尊敬する指導者、そして大阪信愛学院大学の掲げる指針について話をうかがった。

ーー後藤監督が尊敬する指導者はいらっしゃいますか?

 多くの指導者の方に教えていただいたので、難しいですが一番に思いつくのは長澤徹さんですね。ファジアーノ岡山時代に監督をされていて、その際にいろいろと教えていただきました。徹さんを最も尊敬しているのは「この人のために勝ちたい」と思わせてくれるというか、とにかくパワーを与えてくれる指導者だったことです。熱が伝わってくるというか、自分のことをきちんと見てくれていると本当に感じられる方だったんです。そこに本気を感じるので、もらった分を返さなくちゃと、思わせてくれますし、だからこそ試合で体を張って戦って、恩返ししたいと思っていました。

 その手段のひとつとして誰よりも情熱を表現してプレーしていたので、僕のプレースタイルを決めるきっかけにもなったと思います。僕はサッカーも上手くないので、しっかりそこで返すというのをとても強く意識していた自覚がありますね。徹さんがどう思われているかわからないですが、僕は勝手に信頼関係を感じていました(笑)。あの時の感覚を今の選手たちにも持ってもらえたら、自発的な情熱にもつながりますし、何よりも言葉以上の団結も生まれてくるので、徹さんのような指導者になれたらなという思いがあります。

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