名古屋集合写真(写真=森田将義)

 第102回全国高校サッカー選手権で初出場ながらもベスト8進出を果たしたのが、名古屋だ。快進撃とともに話題を集めたのは、テレビ中継で映し出されたハーフタイムの一コマ。スタンドで声援を送る控え部員たちが単語帳を開いて勉強する姿がSNSで大バズりした。文武両道を掲げる学校ならでは場面で、彼らにとっては日常と言える。

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 名古屋は1887年に名古屋英和学校として開校し、この4月で137年目を迎える愛知県内屈指の伝統。旧制中学の時代はナンバースクールと呼ばれた愛知一中(現・旭ヶ丘)と並び、名古屋中学(現・名古屋)が愛知県のトップ2と言われていたという。

 学力が低下した時期もあったが、2000年代半ば以降は首都圏の私立中学人気が愛知県にも訪れ、付属である名古屋中学の人気が高まりとともに再び浮上していった。現在は中高一貫の6クラス、高校から入学する生徒を対象とした6クラスの計12クラスが設置。国公立大学や難関私立大学など進路希望と学力に応じたコースに分かれて、勉強と向き合っている。

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