フランチェスコ・トッティ
フランチェスコ・トッティはアッズーリ(イタリア代表の愛称)において、ジャンニ・リベーラ、ロベルト・バッジョ、アレッサンドロ・デル・ピエーロと続いた「背番号10の系譜」を継いだレジェンドの1人だ。
U-15から年代別代表の常連。1993年には日本で開催されたU-17世界選手権(現U-17W杯)に参戦し、GKジャンルイジ・ブッフォンとともに初来日を果たしてもいる。メキシコとのグループステージ初戦で見事なミドルシュートでゴールを挙げたトッティだが、続く2試合目の日本戦は出番なし。このゲームでは松田直樹、宮本恒靖、戸田和幸などがピッチに立っており、運命のイタズラか後にローマでチームメイトになる中田英寿も相手側のベンチに座っていた。
ちなみに、トッティにとっては同大会が初の海外遠征で、「人生で最初のビッグトーナメントだったが、正直なところあまり行きたくなかったんだ。連絡がきた時にはビーチで仲間たちとバカンス中でそのまま遊びたかったし、イタリア国外に行くのが初めてだったからちょっと気乗りしなかった」と若者らしい心情を後に吐露している。
その後、U-18代表やU-21代表でも実績を積み重ねたトッティは、1998年のフランスW杯への招集も噂されたが落選。同大会直後の98年10月10日、スイス戦でA代表デビューを飾った。98年11月のスペイン戦で初アシスト、2000年4月のポルトガル戦で初ゴールを記録するなどA代表でも結果を残し、EURO2000の登録メンバーにも選出された。
自身初のメジャートーナメントでトッティは、背番号10こそ2つ歳上の先輩デル・ピエーロに譲って背番号20だったものの、セカンドトップのレギュラーを奪取。ベルギーと戦ったグループステージ第2戦、ルーマニアとのラウンド・オブ16でゴールを挙げる活躍を見せる。ただ、ハイライトはむしろオランダとの準決勝だ。やや疲れもありベンチスタートで、83分からピッチに立ったファンタジスタは、PK戦で驚愕のプレーを見せるのだ。
3人目として登場する直前にトッティは、「クッキアイオ(チップキックのループシュート)を決めてくるぜ」とチームメイトに宣言。主将パオロ・マルディーニに「冗談だろ?お前、頭がおかしいよ。ユーロの準決勝だぞ」と叱られながらも、平然とクッキアイオでPKを成功させるのだ。同大会のアッズーリは決勝でフランスに敗れ準優勝に終わったものの、トッティは大会ベスト11に選出されたうえ、「大舞台でリスクの大きいチップシュートを決めた男」として世界的にその名が知られる存在となった。
以降のトッティはアッズーリ内でますます存在感を高め、いつしか背番号10をデル・ピエーロから奪うほどになる。ただし、続くビッグトーナメントの2002年日韓W杯とEURO2004は、大きな批判に晒された。
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フランチェスコ・トッティ氏のシークレットファンミーティングが開催!
【開催概要】
イベント名:【ゴールデンコンセプト主催】フランチェスコ・トッティ シークレット ファンミーティング
出演者 フランチェスコ・トッティ、岩本輝雄
日程:2023年10月22日(日) 開場日時 14:00 開演日時 15:00
会場: 山手線沿線徒歩5分以内(東京都)
販売元:AEGIS TEXT
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会場でのオフライン参加チケットURL:https://t.livepocket.jp/e/f_totti