入団会見に臨んだ狭山ヶ丘GK若林学歩
12月23日、狭山ヶ丘(埼玉)に所属するGK若林学歩の入団記者会見が同校にて行われた。記者会見には若林と共に小川義男校長、サッカー部の西澤正仁監督、そして大宮アルディージャからは佐野秀彦代表取締役と秋元利幸フットボール本部強化部長が出席した。
196センチの長身が売りの若林は、中学1年生の途中からGKを始めたという。ハイボールの処理やセービングに定評があり、今年10月にはU-17日本代表候補に選ばれるまでに成長。さらに、そのハイレベルな代表活動を通して、ますますスキルを磨いている有望株だ。
狭山ヶ丘サッカー部には中学2年生の途中から練習に参加。西澤監督は「中学2年生の時に発見をして大きい選手だなぁと思って、中体連の選手で無名だったんですが、練習参加を促して中学校の顧問の方とも話をして週に1回練習参加をしてくれていました。サッカー以外にも勉強も教えていました(笑)」と初めて見た時の印象を語る。
さらに西澤監督は「中学3年生の時には、教えたらどんどん上手になっていて、都大会とか出場したり、韓国遠征とか呼ばれるようになって、そうするとJリーグのチームからも声がかかったりしたみたいですが、その中でも本人や保護者の方からは『狭山ヶ丘で頑張ります』と言ってもらえて入学してきてくれました。嬉しかったですね!」と入学の経緯も口にした。
一方の若林も狭山ヶ丘に進学を決めた理由をコメント。「自分は『どこの強豪校でプレーするか』とか、『どこのチームで全国にでるか』というよりも、『どこの高校に入ったらプロになれるか』を考えていて、その中で西澤監督と話をしてここならプロになれるんじゃないかと感じて入学を決めました」と、当時からプロ入りのビジョンを思い描いていたことを明かした。
大宮アルディージャへの入団が決まり、その夢を叶えた瞬間、若林は「凄い嬉しかった気持ちとそこからプロとしての自覚をもたないといけないという気持ち」になったという。
「僕は世界で戦えるGKになることが目標なので、まずはここからやってやるっていう気持ちがありました」
そう話す若林の近い目標は「パリ五輪」への出場だ。「浦和レッズの鈴木彩艶選手と湘南ベルマーレの谷晃生選手などをライバルにしていかないといけないので、追いつけるように頑張ります」と東京五輪に出場したふたりを例に挙げ、抱負を述べた。また埼玉県の高体連出身GKでは川島永嗣(元・浦和東)が代表格だが、その現日本代表選手に近づけるか。
さらに日本を代表するGKで「若林」と言えば、あの某有名サッカー漫画に出てくる守護神がやはり思い浮かぶ。
会見では「本当によく言われます(笑)。キャプテン翼は本当に読んでいました! 特に意識はしていないですが、逆にこういう苗字でたまたま周りの方にも言ってもらえて覚えてもらえるきっかけになったりしているので、ラッキーかなと思っています(笑)」と笑顔をこぼした。
もちろん「PA外からは決めさせない?」との質問には、「そこはありますね(笑)」と強気に回答。会場を盛り上げた。
日本を代表するGKに登り詰めるか。”リアル若林君”から目が離せない。
【若林学歩(わかばやしまなふ)】
■ポジション
GK
八王子市立椚田中→狭山ヶ丘
■プロフィール
生年月日:2004年3月10日
出身地:東京都
■身長/体重
196cm/83kg