“泥臭いプレー”でチームを引っ張りたいと話す桐光学園DF馬場拓己

 令和3年度関東高校サッカー大会神奈川県予選準決勝、対三浦学苑との試合後、桐光学園・鈴木勝大監督は「マン・オブ・ザ・マッチは誰か?」という問いに対し、DF馬場拓己の名を挙げた。守備の要でもある馬場は、レベルの高かった先輩たちの姿を見て成長しながらも、自分らしさを見失わず“泥臭いプレー”でチームを引っ張りたいと話す。そんな彼に、試合の振り返りやチームについて話を聞いた。

ーー準決勝の試合ではしっかり抑え切ったという印象でしたが?

 「無失点でいこう」というのは試合前からも全員で話をしていて、シュートは2本打たれてしまったんですけど、それも枠外だったので、ディフェンスとしては100点、いや50点位かなと思います。

ーー準決勝の前半に関してはどうだでしたか?

 立ち上がりは全員硬くなっていて、自分自身いい声掛けとかもできていなくて落ち着かない展開だったんですけれど、それでもゼロで折り返せたのは良かったと思います。

ーー後半は前から行こうという感じだったようですが?

 そうですね、それは前半も後半も変わらなかったのですが、「前からプレッシングかけて相手のミスを誘う」という意識ではいました。

ーーそういう意味では後ろからいい声掛けができていたと思いますが?

 そうですね、前が気持ちよく行けるような声掛けは、自分もDF川角(歓起)もできたかなと思っています。

ーー準決勝の対戦相手、三浦学苑は終盤仕掛けてきたところがあったと思いますがその辺りはどう感じていましたか?

 ちょっと危ない場面というのが後半に見られたんですけど、そこは粘り強くボランチの山市(秀翔)とかもファースト行ってくれて、固く守れたと思います。

ハイボールにも恐れず飛び込む

ーー桐光学園といえばやはりディフェンスで失点を抑えたうえでオフェンスの強みを発揮していくチームかなと思うのですが?

 自分たちのチームの今の課題は、なかなか点が取れないことなんですけど、その分、後ろが無失点で抑えることが必要になってくるので、そこは常に目指してやっていきたいと思っています。その中で自分としては競り合いや1対1の場面だったり、カバーリングなどの部分で、絶対的な存在感を出していきたいと思っています。

ーー今まで取り組んできたことで成長できた部分などはどの辺りでしょうか?

 去年は奈良坂(巧)さんやジュリアン(=荒井ジュリアン海都)さんのような本当に凄い先輩がいて、その2人の背中を見てきて、悔しい思いもしてきて、ロングボールのところをすごく練習してきました。それをチームの武器にしていきたいと思っているので、もっともっと練習して強くなりたいと思っています。セットプレーは自分がキーになっていると思うので、その部分は強気でやっていきたいと思っています。

ーー奈良坂選手やジュリアン選手は高校の中でも屈指のDFだったと思うのですが、どこか追い付いてきている部分は感じますか?

 その2人は高さがあるんですけど、自分はポジショニングとかで工夫しながらやっていけたらと思っています。今年から奈良坂選手が着けていた背番号「5」を背負っているので、泥臭いプレーや闘志あふれるプレーなど、その背番号に恥じないようなプレーをして、歴代の中でもトップの選手になって全国大会で優勝したいと思っています。自分自身は上手い選手ではないので、泥臭いプレーでチームを引っ張って行けたらと思っています。

ーーインターハイや選手権での日本一に向けてどういったことが必要だと思いますか?

 映像などで青森山田や流通経大柏の試合を見たりするのですが、そこで「強いな」と思うのではなく「倒してやろう!」という気持ちでやっていかなければいけないと思うので、そこはしっかりと全員で共有してやってきたいと思います。

ーー関東大会の切符を手にしたことで、関東の強豪チームと試合ができることについてはどう思っていますか?

 関東大会では絶対に優勝しなければいけないと思っているので、プライドを持って試合に臨みたいと思います。

▽令和3年度関東高校サッカー大会神奈川予選
令和3年度関東高校サッカー大会神奈川予選