大森学園・小川伸太郎監督
10月17日、第100回全国高校サッカー選手権東京予選の2次トーナメントBブロック2回戦、日大二対大森学園の一戦が行われた。試合は大森学園が1-0で日大二を下した。“ウノゼロ”で勝利し、準々決勝進出を決めた大森学園・小川伸太郎監督にゲーム後、話をうかがった。
ーーまずは試合を振り返っていただけますでしょうか?
粘り強い相手だとわかっていたので難しいゲームになるとは思っていました。前半はスコアレスでもいいかなと思っていたところで1点が取れたので、少し落ち着けたのかなと思います。
ーー試合前のゲームプランというかどういった展開を予想されていましたでしょうか?
セカンドボールを拾えていれば主導権は握れるかなと思いつつ、練習試合もやっていたりして粘り強いチームだということがわかっていたので、最初はセーフティにやりながら10分過ぎからはボールを動かしていこうというのが狙いでした。
ーー前半を1-0で終えて、ハーフタイムにはどういった指示を出したのでしょうか?
相手の2トップに対してのビルドアップのところで、もう一枚引かせて受けさせたかったんですけれども、(相手の2トップも)馬力があるのがわかっていたので、ダブルボランチにしてそこに入らないようにというような指示を出し過ぎちゃったことで、選手たちが守備的になってしまったのかなというところで。
そこを修正したつもりだったんですけれども、やっぱり怖かったのかちょっと前に出ていけなかった、真ん中のトライアングルが後ろ重心になってしまったというところですね。
ーー後半はチャンスがありながら2点目が取れなくて流れ的には難しいかなという印象があったんですけれども?
そうですね。相手がかなり中を締めてきていたんですけれども、縦に差し込めるパスのチャンスはたくさんあったので、後はボックスにもっとスピード感を持って入っていけるかどうかというところだったと思うんですけれども。
その数がちょっと少なかったので、もしかしたらもう少しサイドで2対1を作りながら中を広げた方が、縦パスが入って前を向けてペナルティエリアの中に侵入できたのかなと思ったんですけれども、相手も体を張っていたので。
大森学園・小川伸太郎監督
ーーこのゲーム展開の中で1-0で勝ち切ったというのが大きいと思うんですけれども?
まさにそれで、Tリーグ(T4)なんですけれども、だいたい1失点するんです。5-1とか4-1とか。1回戦のスコアも5-1だったので、今日の勝因は本当にディフェンス陣が頑張って0で抑えたというところですね。今シーズン稀に見る無失点で終われました。
ーー守備陣のいちばん良かったところはどういうところだったでしょうか?
じつは前の方にタレントがいるもんで、後ろの選手たちが下級生の時は遠慮している感じがあったんです。今日のディフェンスラインは1年生が1人、2年生が2人、3年生が1人だったんですけれども、CBの子は2人ともよく声をかけて。前が緩くなってきた時に今まではあまり言えてなかったところを、今日はガンガン言えていたので、「今日は大丈夫かな」というのはありました。
ーーピッチコンディションがなかなか難しい中での試合だったとは思いますが?
リーグ戦と違って長いボールが多くなり、ライン間が開いちゃうところがセカンド拾えなくてお互い蹴ってしまうというところが面白味には欠けてしまいましたが、いちばんは勝つことだったので、それをクリアできたので、今日だけはいったん褒めてあげようと思います。
ーー小川監督から見て、今日の試合で頑張ってくれたなという選手はいますでしょうか?
1人挙げるのは難しいですね。みんなよく頑張ってくれて、ベンチの子たちも頑張ってくれましたし。全員頑張って、とくにディフェンス面を頑張ってくれたと思います。
ーーこれからも厳しいゲームが続くと思いますが次戦に向けての意気込みをお願いいたします
じつはこの子たちは、2018年にベスト8で帝京さんに延長で負けてしまったんですけれども、その試合を見て入って来てくれた子たちなんです。2017年、2018年はベスト8まで進出できたんですけど、ここ2年間はなかなかいい結果を残せなくて。ここ(ベスト8)がスタートラインだと思ってやって来て、もう自分たちのノルマは突破したので今までやってきた自分たちの力を発揮できるように、呪縛が解けて攻撃的なサッカーが見せられるようにと思っています。勇気を持って繋ぎながら、相手を見てやって来たいと思います。
▽第100回全国高校サッカー選手権東京予選
第100回全国高校サッカー選手権東京予選